先日、福岡市の公式インスタグラムの取材で、主人の制作の様子を撮影していただきました。

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彩色や、面相の作業風景を撮っていただいたあと、作家さんにインタビューということで、ひとつふたつの質問に答えさせていただきました。

 

こういうとき、よく聞かれる問いに「博多人形の特徴を教えてください。」というのがあります。

 

主人のいう「博多人形の特徴」というのはふたつ。

 

ひとつめは、写実的な彫像であること。

 

全国には、たくさんの土人形がありますが、素朴な造形で仕上げたものがほとんどです。

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これは、赤ちゃんがテーブルからおしりを突き出してそぉっと降りる様子を制作したもの。

博多人形では、手足のふくらみや、骨格、しぐさ、髪の毛のながれまで、まるで生きているかのように忠実に表現します。

 

 

そういえば、「赤ちゃんの手のかわいらしさは、手の甲にできるプツプツとした”くぼみ”だ。」と主人がかつて言っていたのを、この人形をみて思い出しました。

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博多人形の特徴。二つ目は、緻密にほどこされた彩色です。

まるで生きているかのような、表情と、やわらかくあたたかな質感にも見える素肌の艶。

 

触ると、かたくヒヤっとした素焼きの粘土を見て、たくさんのお客さまが

「あたたかいですね、なんだかとてもやわらかそうです。」と何度もおっしゃってくださいます。

 

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布地の質感や、柄のひとつひとつ、小さな髪飾りの細部にまで作者のこだわりを筆によって表現します。

 

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写実的な彫刻と、緻密な彩色。

そのふたつをベースに、主人らしさをプラスして、松尾吉将の博多人形は完成します。

 

ときには、線を省くこともありますし、あえて色を減らし、原型そのものの美しさを前に出すときもあります。

 

それでもやはり、「博多人形の特徴は?」と聞かれて、このふたつがいつも主人の口から出るというのは、彼が常に意識して大切にしている部分であり、この工芸品の一番誇りに思っている部分なのかなと思います。

 

 

今回、紹介させていただいた幼い少女のお人形は、長女が生まれてから主人が制作した作品です。

添え書きに、「一生懸命に机から降りようとする我が子の姿が愛らしく、いま一瞬の仕草を、人形としてとどめておきたい」と記してありました。

 

いたずら好きで、おてんばだった上の娘も今日で10歳の誕生日を迎えました。

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心身ともに、大きく成長し、かつての人形のような幼子の面影はもうほとんどありません。

 

それでも、主人がのこしてくれたこの人形のおかげで、やわらかくって、ふわふわしてて、あたたかい彼女との思い出は、私たち夫婦に消えることはないと思います。

 

お姉ちゃん、お誕生日おめでとう。

私を「お母さん」にしてくれてありがとう。

吉将さん、これからも子育ての良きパートナーとして、どうぞよろしくお願いいたします。