私の織姫”佳織さん”と 「イマジンKIMONOプロジェクト」。
福岡は、記録的な豪雨で、今日も小学校は臨時休校です。
幸い工房のある大野城市は、大きな被害もなく、県内各地の友人知人の安否も確認できました。
午後からは雨もあがり、少し空も明るくなってきました。
災害にあわれた方々に、深い悲しみとお見舞いの気持ちを感じつつ、いまある自分にできることを
今日もまた考え、動いております。
さて、今日はあいにくすぎるお天気ですが、7月7日七夕の節句です。
先日の長女の参観日でも、理科の授業をしておりまして”夏の大三角形”について学習していました。
こと座(ベガ・織姫)と、わし座(アルタイル・牛飼い)の説明ですね。
おとぎ話を信じていたかのように、雨が降ったら織姫と彦星は会えんねぇ・・・と残念がっていたのはもう思い出の中で
「星は、雲よりもずっとずっと遠くにあるけん、きっと雲のもっと向こうで会っとるよ。
むしろ人の目を気にせんでよかね。」なんて、大人びた理屈を言うようになりました。(笑)
そんな娘たちに、今日は私にとって一番身近な”織姫さん”の話をしました。
彼女の名前は、新海佳織さん。
このブログでも、たびたび紹介させていただいている博多織の手織り作家さんです。
年も近く、お互いの仕事でも刺激を与えあう仲で、出会ってからずっと仲良くお付き合いさせていただいています。
そんな彼女がいま、参加しているのが「イマジンKIMONOプロジェクト」。
久留米にお住いの高倉慶応さんを代表に、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをめざして
世界196カ国をテーマにした「着物」と「帯」を制作するという活動です。
正直、私は最初、このプロジェクトを耳にした時、そんなことしてなんの意味があるんだろう?
世界の国全部って、ムリでしょう?って、特に興味を持っていませんでした。
一枚、一反ずつ、世界の国々の振袖と帯が仕上がっていく活動報告などを、SNSや新聞などのメディアで目にしていくうちに
不思議なご縁で、新海佳織さんにもある国の帯を織る、制作するという話が決まったと知りました。
彼女が担当した国はカザフスタン共和国。
中央アジアに広大な国土を持ち、シルクロードの交通の要衝であったカザフスタン。
いままで、袋帯を織ったことがなかったという佳織さん。
今回のプロジェクトに参加することで、自分ひとりでは制作することがなかったであろう技法やモチーフ、
テーマ、色彩、いろんなことにチャレンジする機会を与えてもらったと、とても充実した様子ではなしてくれました。
主人も、いろいろな方とのコラボレーションをすることで、たくさんの刺激やチャンスをもらってきたので
私は佳織さんのその気持ちがとてもよくわかりました。
そして、技術面だけのステップアップではなく
招待されたショーで、自分の織った帯がスポットライトをあびて、ランウェイを彩る姿を目の前に
しみじみと参加してよかったと。
もう一度同じものをって言われたら、「ムリです!」って言いたくなるくらい大変な織の組織でのチャレンジで
本当に本当に大変なプレッシャーと、制作工程だったけど、とても、とてもうれしかったですと。
いい経験をさせてもらえましたと。
いつもと変わらずの、まっすぐな目で、私に話してくれました。
このKIMONOプロジェクトは、法人のスポンサーのほかにも、個人スポンサーを募集しています。
また、クラウドファウンディングというかたちでも、制作費の支援ができます。
最初は、なんでこんなことをするんだろう?
全くピンとこなかった夢のまた夢のようなプロジェクトが、
大切な友人、一番身近な織姫さんの”成長”に触れることで
日本の着物や帯はもちろん、さまざまな伝統工芸の後継者たちを育てるという点でも
非常に意味のある活動だと知ることができました。
ブログをご覧のみなさまに、ぜひ以下のページをご紹介させていただきます。
こんな取り組みをしているんだな、いろんな着物があるんだな、自分の好きな国は着物になるとこんな表現をしているんだな
まずは活動をご覧になってみてください。
一般社団法人イマジン・ワンワールド「KIMONOプロジェクト」公式サイト
そして、もし、心動かされるものがあったのであれば、ぜひ私と一緒に日本の着物の作り手さんたちを応援しませんか?
イマジンKIMONOプロジェクトプロジェクトは、今月11日までクラウドファンディング専用ページで
支援の受付を現在も募集中です。
イマジンワンワールド「KIMONO PROJECT」クラウドファウンディング専用ページ
https://camp-fire.jp/projects/view/25645
私も、ほんのキモチばかりですが6月、7月と支援活動をさせていただきました。
クラウドファンディングを申し込んでから、こまめに送られてくるプロジェクトの”活動報告メール”。
いままでに完成された各国の着物や帯の写真と、込められた想いを受け取るのが、いまの私の楽しみのひとつになっています。
七夕の日に、日本中の、また世界中の織姫たちへ、祈りと願いをこめて。
このプロジェクトが、少しでも前に進めますよう、応援しています。