盆供養。~ヨメの意識に変化アリ~
嫁ぎ先の冠婚葬祭。
私にとって一番「ヨメ」を意識するときです。
多分、どこのお嫁さんもそうだと思うのですが・・・いかがでしょうか?
結婚ってつくづく「異文化コミュニケーション」だと思う。
これは、男性・女性に関係なく「うん、うん」と頷いていただけるのでは?
初めて食べる料理、初めて会う親戚の方、お盆のお供え等々・・・
知らないこと、見たことのないことの連続で。
日常の生活でもそうゆうことって、山ほどあるんだけれど、冠婚葬祭に関していえば山は山でもエベレスト。
今年は、義父の初盆でした。来週には一周忌をひかえています。
松尾のお盆は、私にとって、いつものごとく「ヨメ」を意識するときでもあり、また同時に「福岡の手仕事」を意識するときでもありました。
お仏壇の前には、たくさんのお供えとともに、八女提灯の数々。
暑い中お越しくださったお客様に、冷たいお茶を。
久留米絣のコースターを添えて。
床の間の横に目をやると・・・「あらこんなトコロに、大川組子!」
この家に出入りするようになって12~13年。いま気がついた。(笑)
八女の提灯も、絣も、組子も・・・仕事柄、展示会等で何度も目にしたことがありますが、生活の中に溶け込んだものは一味もふた味も違います。
生活のなかで使われる道具は、呼吸をして「生きています」。
特に提灯。
恥ずかしながら、いままで、展示会で提灯を見てもピンとくるものがありませんでした。
初めて提灯の美しさを感じたのは、昨年の夏、義父を見送ってからです。
夏の終わりに、故人を想いながら見る灯りに、初めて心をうばわれました。
私なりに感じたことなのですが、提灯って大切なひとを亡くしたことで美しさが完成するものなのかなと・・・。
人形師という仕事柄というだけでなく、松尾の両親の好みでもあるのでしょう、福岡のみならず様々な「手仕事」を目にすることのできるこの環境が、私は好きです。
以前、調色のプロとしてお仕事をされている知人が大変興味深いことを教えてくださいました。
「目指す色を作るために、3~4色混ぜるとします。この時、最後に補色を数滴入れると落ち着くんです。」
意外でした。
まったく正反対ともいえるような、例えば紫に黄色とか、赤に緑とか、そういう補色をいれることで色が落ち着くなんて。
もうすぐ、嫁いで10年になります。
ようやく、ようやく10年。
時は平成。
婚家の色に染まるより、嫁いだ先に「色」を足すヨメでいいのかもと、最近少しずつ思えるようになりました。
それぞれの人に、それぞれの色があり、私の色がこの家の「差し色」になるような、そんなヨメでいいのかもと。
異文化を楽しめる、そこが私のイイところだと思うから。(^_-)-☆
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