4~5年前になりますでしょうか、主人の父のもとに1体の能ものの博多人形の修理の依頼がありました。

 

壊れた人形の作者は「小島与一」氏。博多人形の名人といわれ、主人の父 松尾文夫の師匠でもあった方です。

 

依頼を受けた人形は「熊野(ゆや)」と呼ばれる能を題材にしたもので、右手部分が欠けて紛失していました。

 

父から、アドバイスを受けながら、主人もこの修理に携わらせて頂くことに。

 

全く形のない右手部分には、扇を一から作るよう父から師事され、人形の身体の大きさや顔の大きさから手のひらのサイズを割り出していきます。

 

原型から作り出した右手と扇の写真です。

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資料や「与一先生ならこうされたであろう」という父からのアドバイスをもとに、修復させていただいた人形、こちらが出来上がりのものです。

 

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普段、能ものをつくることはない主人だけに、このような機会は大変勉強になったようです。

 

人形の修理は、様々なことを教えてくれます。

単に技術だけではなく、壊れてもなお大事にしてくださる持ち主の方の気持ちなど・・・

 

久しぶりにこの写真を見つけ、私自身さまざまに思うことあり、ご紹介させていただきました。