博多人形を洗います! じゃぶじゃぶ、ゴシゴシと!
先日まで、ナッティーラビット博多人形「福助バージョン」にかかっておりました。
ナッティーラビットは、こちらのブログでもおなじみになりました、福岡発のアパレルブランド「ティグルブロカンテ」さんのオリジナルキャラクターです。
いままで、数々のパターンやポーズのナッティーを制作して参りましたが、一番最初に作ったナッティー博多人形がこちら。
洗いざらしたジーンズの色落ちの感じが独特の、なかなか面白い彩色です。
「ティグルブロカンテ」はデニム製品や、染め、織りに大変なこだわりを持っているブランドですので、主人もなんとかしてこの「ナッティー博多人形」でジーンズ独特の色落ち感を表現してみたかったようで、いろいろと試行錯誤した結果、若かりし頃の松尾吉将、この技法を採用することにしたそうです。
その技法とは・・・
はい!水で、洗います!
はじめて見た時、「まぢ!(;゚Д゚)」って感じでした。
というのも、ほとんどの博多人形は水濡れ厳禁。
よく見る「博多人形のお手入れの仕方」のリーフレットもお約束のようにこう書いてあります。
とにかく、博多人形は「水を嫌う」というイメージがあったので、今回の作業を見てヨメ、ビックリしました。
このデニム生地タイプの「ナッティー博多人形」は3ポーズあります。
先ほどの初代・直立タイプ、今回の福助タイプ、そして手に扇を持った「あっぱれナッティー」です。
どれも同じ彩色技法を使っています。
まずは、焼きあがった素地の表面を整えます。
そのあと、数回、紺色の絵の具をうすく重ね塗りします。
わかりやすく、並べてみました。
手前から、1回塗ったもの、2~3回塗ったもの、塗りあがったもの。
塗りあがったものが、いわば「ノンウォッシュ」のジーンズになります。
で、何度も言いますが、この後、ジーンズ(博多人形)を洗います!(笑)
もう、洗濯と一緒です。(≧▽≦)
主人の制作する人形の制法はほとんど目にしたことがありますが、このデニムを着たナッティーはまだ私が工房に出入りする前に作っていたものなので、話には聞いていましたが見たことはありませんでした。
今回、再販?復刻?追加?のご注文をいただくことになり、初めてヨメも一緒に作業させていただきました。
一度塗ってから、洗い落とすとは聞いていましたが・・・なるほどね~。
確かに、洗ってます。(^^;
できあがった「福助ナッティー」はこちらです。
なかなか愛嬌のあるご挨拶をしてくれそうですね!
ナッティー博多人形は、福岡の飲食店のなかでもよく飾っていただいているようです。
お客さまや友人知人の皆さんから、「ナッティー見たよー。(^^)/」とご報告いただくことがたくさんあります。
もちろん、自分のお家に飾ってくださっているお客様もたくさんいらっしゃいます!
ありがとうございます!
もし、イイ感じに色落ちしたナッティーを見つけたときは、皆さんぜひ可愛がってやってください。
もちろん、どれひとつとして同じ色落ちのものはありません!
ひとつひとつ、それぞれのデニムの色落ち感を楽しんでみてください。(^_-)-☆
「ティグルブロカンテ」http://tenkumaru.com/shop