伝え、伝わる「初七夕」
「ミエさん、明日はお姉ちゃんの“初七夕”やけん、お赤飯持っていくね。(^^)/」
一昨日、母屋に顔を出したとき、義母はサラ~っとこう言いました。
あ、お姉ちゃんというのは、我が長女のことです・・・が。
「・・・はつたなばた?? What ?? (*_*)」
どうやら、七才っていう歳と七月七日っていうのが関係ありそう・・・そこまでは想像ついたのですが・・・
お義母さまっっ!なんですか、ソレは??初耳でございますっっっ!Σ(゚Д゚)
こうして、私にとっての初・初七夕は幕を開けたのでした。
ネットで検索してみると、確かにありました!
主に、福岡の筑後地方(久留米や柳川あたり)にいまでも残っている風習のようで
小学校に上がった年、七歳になる年の七夕にお祝いするそうです。
柳川出身の友人に聞いたら「あー、そういえばあるねー。スイカとかするやつねー。(*^-^*)」と。
なるほど、なるほど・・・
が、しかし、ネット検索の情報より、義母からの口伝が一番!コレ、ヨメの基本。(^_-)-☆
以下、義母より伝えられし、準備するもの3つ(笑)
①七夕かざり
②七夕軸と呼ばれる書
③つる付のスイカ
工房の玄関を出てすぐが竹やぶになっているので、笹の飾りは先週くらいから少しづつ子供たちと準備していました。
これは、だいたい毎年していることなので・・・
ちょうどいい大きさのものがみつかりました。
下の子も、興味しんしん。(^^♪
お姉ちゃん、学校から帰ると机にむかい、あれこれ制作。
コレくらいの歳、小学校1年生にもなると、笹につるす飾りや短冊もなんだか「女子」です。(*^-^*)
ちなみに、この「たなばた」の絵本は挿絵がとてもきれいで主人もお気に入り。
羽衣伝説を取り入れたような筋書になっていて、最後も「毎年、一年に一度織姫と牛飼いは会うことが許されることになりました。七夕の夜に降る雨は、織姫の涙」なのですというお話になっていて、雨が降ったら二人が会えないとは書いてありません。
我が家では、「きっと雨は織姫さまのうれし涙なんだろうねぇ」と子供たちと話しています。(*^-^*)
ということで、七夕飾りのほうは自然と準備できていたのですが、お祝い前日に突如出没した、七夕の書とつる付のスイカ!
これが、いる!
どうやら、初七夕のお祝いというのが、字が上手になりますように、お勉強ができるようになりますように
そして、すいかのツルのようにすくすくのびのび育ちますように、まぁるい心をもった大きな人間になれますように・・・
そんなさまざまな願いが込められているようで、わかってくるといろいろなことが理にかなっており、その想いに感動しました。
織物が好きな長女。経糸(たていと)と、横糸の組み合わせでいろんな模様ができるのが楽しいようです。
保育園の時は、私にお任せだった経糸を張る作業も、もう一人でできるようになりました。初七夕のご利益で織姫さまのようになれるかな?(^_-)-☆
お祝いの食事も、私の負担にならない程度でいいよーとの気遣いを義母からいただいたので、ホットプレートでお好み焼きをすることにしました。
七夕軸と呼ばれる「書」も、漢詩を書くというお家もあるそうですが、松尾家ではお父さんが「天の川」と書いたらいいとのこと。
義母曰く、昔は、その漢詩が印刷されたものが文具屋さんなんかで売られていたそうです。
「吉将のときにもお祝いしたとよ。お父さんが何度か書き直して、一番のを飾ったと。」
他にも、お祝いがすんだら大きなスイカをご近所さんにおくばりしたことなど、懐かしそうにいろんな話しをしてくれました。
最後に、美味しいごちそういっぱい食べて、大きなスイカと一緒にパチリ!
昨日の今日で、バタバタと準備をしたので、スイカも書もとりあえずカタチだけのお祝いではありましたが、娘たちも私も、そして義母もとても楽しい時間を過ごすことができました。(#^^#)
二世帯だと、何かと大変やろぉーと聞かれたりもしますが、こういうお祝い事や行事が「口伝え」で受け継いでいけるっていうのはすごく幸せなことだと思っています。
こんな楽しい思い出だったら、娘たちも覚えていてくれるかも・・・そしてまた次の世代に・・・。
先に紹介した七夕伝説もそうですが、口伝えのものって正解がないような気がします。
その土地、その家にそれぞれの風習や解釈があってオモシロイ。
「お義母さん、初七夕、イイですね! ワタシ、気に入った!下の子のときも絶対したいわぁー!(^.^)」
そんな話をして、自分たちの住む離れに戻りました。
主人にも、「私、初七夕って、初めてやったけど楽しかったわぁ!」と話すと
「うん、オレも初めて!(^^)/」
・・・・いや、だからアナタは初めてじゃないって。(^^ゞ ほら!
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