「ウミネコ ウーちゃん」制作記 その1
2015年4月11日、松尾吉将が制作したウミネコ博多人形が展示される、青森県八戸市 蕪島休憩所がオープンしました。
青森県八戸市にある蕪島(かぶしま)は、ウミネコの繁殖地で知られる島で、春になるとたくさんのウミネコで島がにぎわいます。
たくさんの方とのご縁をつないでくれた、「ウミネコ ウーちゃん」ことウミネコ博多人形。
制作期間、約1か月半という短い間でしたが、その間、我が家ではいつもウーちゃんの話題でいっぱいでした。(*^-^*)
そんなウミネコ博多人形の制作工程を、少しずつご紹介していきたいと思います。
始まりはいつもここから。
袋に無造作な形のままつめられた粘土です。
福岡市内の油山近辺で採られる博多人形に使われる粘土は、きめが細かいことで知られています。
ウミネコの白くなめらかな質感を表現するのにピッタリです。
まずは、鳥類図鑑など手元にある資料や本からだいたいのかたちを想像し、原型を彫っていきます。
ざっとしたヘラのあと。頭の中のイメージが立体として形になる第一歩です。
ちなみに、ウミネコとはこちら。
カモメ?と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、ウミネコはカモメ科の一種であり
ウミネコはウミネコ、カモメはカモメです。
このあたりを説明し出したら止まらないので、割愛。
さて、ネットで調べた画像や手持ちの図鑑などの平面の資料では限界がでてきました。
主人が本物のウミネコを見たのは、新婚旅行で仙台や青森を訪れたときですからもう10年以上も経っています。
福岡市内にある動物園には、カモメしかおらず「ウミネコじゃなきゃイヤだ!」という主人のため、北九州市にある「いのちのたび博物館」へコンタクトを取ることに。
恐竜好きな主人と、結婚前にデートしました思い出の博物館。
こんなことろでお世話になるとは・・・
鳥類担当・専門の学芸員さんに今回の仕事の旨を話すと、ウミネコの剥製(はくせい)をお持ちとの返事。
常設展示はしていないので、予約をして特別に見せていただくことに。
学芸員さんに丁寧に説明していただき、大満足で帰宅した主人。
いのちのたび博物館のスタッフの皆さま、ご協力ありがとうございました。
今度はぜひ子供たちを連れて家族で遊びに行きますね!
さて、剥製をみてから、さらに原型を作りこみます。
問題は、この粘土で作ったウミネコ像をどうやって自立させるか・・・
理想は、二本足。
全長40センチほどの大きな土のかたまり。支えられるでしょうか?
支えるとしたら、強度は?素材は?その素材に何で色を塗る???
はじめての挑戦と、いろんな思い出やの出会いがたくさん詰まった今回のお仕事、主人の奮闘は始まったばかりです。
あ、ウーちゃんの名前についてもまだ触れてませんでしたね!
そのあたりも・・・続きはまた次回・・・
【お知らせ】
今回の「ウミネコ博多人形」制作の様子を約1か月半にわたり、FBS放送局が密着取材してくださいました。
震災復興のシンボルとして、また八戸と福岡の橋渡し役になるようにと依頼いただいたウミネコ博多人形。
放送は2015年4月16日(木)めんたいplus 18:15~の予定です。どうぞご覧ください!